【困難、地獄】飲食店経営の軌跡 Part2

1.飲食店

こんにちわ。
ニコニコ侍です。
  
私は、先日自己破産が終了しました。
  
起業から20年。今思えば、地獄の日々でもありましたが、貴重な人生を生きてきたなと思います。
   
その人生を振り返って、すこしでも、同じ境遇の人の励みになればと思い、書いています。
  
この章はPart2なので、1の続きになっています。
先にそちらをご覧下さい。



【困難、地獄】飲食店経営の軌跡 Part 1


銀行の罠 Part2

立地、出店資金の準備を整えた私は、次にお店を建てるための準備にとりかかりました。2店舗目で、かつ、元々建築産業に居たわたしなのでもっとも得意分野です。
  
建設業者と打合せをしながら、みずから図面を引き最高の店舗をつくるためにうごきはじめました。
  
そこへ、例の定年間際の支店長が報告に来ました。
  
「融資の稟議が通りました!」
  
「おお!有難うございます!絶対に成功してみせます。よろしくお願いします」
  
「ただし、一つだけ条件があります。」
  
「それは何でしょう?」
   
「こちらの都合で申し訳ないが、今月中に融資を実行させてください。」
  
、、、、明らかに自分たちの支店の成績のためでした。
   
「仕方がない、、、もう少し時間がほしいとこですが、出店を加速します」
  
その当時は、融資が降りないことが、最大の困難であると思っていた私は、すんなりその条件を飲んでしまいました。
  
この決断がこの後の悲劇を生んでしまうことも知らずに、、、、
  

建築の延期。悩んだ末の決断。

出店準備は急ピッチで進んで行きました。
  
最初のお店で人を雇い、研修もはじまりました。
  
ここで、大問題の悲報が入ってきました。
  
お店の建設を請け負っている責任者が数人こられました。
 
「うちの確認不足でもうしわけない事があります。店舗完成予定を半年後と言っていたのですが、調査した結果。現在、借りている土地は、市街化調整区域になっておりまして。遺跡調査などを行わなければ、建物をたてることができません。」 
   
「え?では、その遺跡調査はどれくらいかかるのですか?」
  
「それは、役所がすることなので、わかりませんが、早くて半年後、遅ければ1年かかることもあります。」
  
「!!!!え?!!!!!!!!」
  
「もう、出店の準備もすすんで、新たに従業員も雇ってます。銀行融資もおりて、返済もはじまっているのになんとかなりませんか?」
   
「確認不足で、大変申し訳ありませんが、、、役所に提出は済んでいますのであとは、許可が下りるのを待つしかありません。」
  
しまった、、、、、街のど真ん中に何故か、そのエリアだけ土地が空いてたのは、
都市計画で決まっていた、地下鉄の駅ができるためであって、
街の中にぽっかり空いたそのエリアは、市街化調整区域(田や畑を作る場所であり、建物を建てるときには、許可がいる場所)であったのです。
   
その時の問題

・すでに、建物の銀行融資はおりていて(6000万円)、返済は始まっている
毎月80万円。
  
・出店のための従業員を雇用して、研修を行っている(最初のお店で研修中で、人件費が100万以上多くかかっている。

このままでは、、、新店をオープンする前に、資金が尽きてしまう。
資金が尽きなくても、建物のための融資から銀行へ返済するという状態になってしまう。
   
そうなると、建築費用が足らなくなってしまう。
   
1年間工事が遅れたと考えたら、何もしなくてもそれだけで、2000万近くの、お金が吹き飛んでしまう。
   

苦渋の決断の時でした。
   

「よし!そのまま、工事を待ってても、2000万失うなら、その2000万を使って、もう一店舗作ってしまえ!」
    
今考えたら、「アホすぎる決断」
ですが、当時の私には、それしか考えが浮かびませんでした。
   

その決断がさらに地獄に落としていく結果になろうとは夢にもおもっていなかったのです。

2号店のオープン

急遽、別のお店をオープンさせることを決めた私は、全力で次の店舗探しに奔走しました。
  
現在進行中の店舗よりも、商圏がかぶらない離れた場所で、かつ、2000万円の軍資金でお店を作らなければなりません。

2000万円でお店を作るなら、新築は難しい。空きテナントで行こう!  
   
空きテナントだと、大手建設会社が管理していることが多い。
  
ということで、大手建設会社が、管理している空きテナントを
片っ端から調査していきました。
   
しかし、さすがに商売がうまくいかなかっただけあって、、、、
  
どれもかしこも、ダメ物件だらけ、、、、、
   
1ヶ月ごとに200万近くのキャッシュが消えていく、、、、
  
あせった私は、ついに妥協した物件でお店をはじめることになりました。

お店は、50坪の広さの店舗で、敷地250坪。駐車場が約20台。 通常のお店の形の半分の大きさでした。
家賃80万円。
【開業資金】
敷金礼金 880万
建設費(内装)900万(ほぼ前のお店の内装を利用)
厨房機器その他リース(レジなど) 1000万


  
なんとか、物件探しから、オープンまで2ヶ月の強行軍で進みました。
   
そして迎えた、オープン前日。

「よし、とりあえず、都会だし、月商1500万は売ろう!」
   
半年後には、新築のお店もオープンできるし、いっきに3店舗体制で頑張っていこう!
  
ということで、従業員の指揮も最高潮!。
   
このあと、この店舗が大変な事件を起こすこともしらずに、、、、、、、

【2店舗目データ】
初月   売上 700万 利益  30万
2ヶ月目 売上1100万 利益 100万
3ヶ月目 売上 900万 利益  80万
4ヶ月目 売上 700万 利益  50万
5ヶ月目 売上 600万 利益  10万⇒このあたりで新店舗要員は異動
6ヶ月目 売上 500万 利益   0
7ヶ月目 売上 450万 利益 ー30万
8ヶ月目 売上 500万 利益   0
9ヶ月目 事件発生!!!!

【結論】
損もしないけど、利益もでない。そんな店舗でした。ただし、新店舗要員として、抱えていた従業員の給与を稼ぐという意味においては、利益が出ていたと判断はできます。
  
9ヶ月目の大事件さえ起こらねば、、、、、、

 

ついに新店完成!予想を上回る大繁盛店!!!!

1年経ちました。予定通り、遺跡発掘作業は終了し、建築作業が始まりました。
そのころは、2号店のお店を切り盛りしながら、新店舗へ打ち合わせに行くを繰り返し、非常に多忙だったのを覚えています。
   
2号店で売上予想を大きく下回って、少し自信を失った私は、慎重に新店舗の設計などを見直し、お客様の居心地などを最重要に取り組みました。
  
「これをはずしたら、後がない!死ぬ気でかかる」
  
と自分に言い聞かせながら、、、、、、
   
そして、新店舗引渡しから、1週間でオープン日を決めました。
フランチャイズ時の無駄な準備費用を極力おさえ、万全な体制。
   
広告も、準備万端。いままでの経験から、恐れず当日から広告が入るように手配しました。
   
そして、オープン当日。。。。。
   

なんと、オープン一時間以上前から、人が続々と、、、、
お店が開くのを今か、今かと待つ人々。

これは!!!いける!!!ついに来た!!!


本命の新店舗のオープンです。
  
初日から、大盛況!!!連日連夜、超満席。

【新店舗データ】
オープン月 売上 1700万 利益400万
2ヶ月目  売上 1800万 利益500万
3ヶ月目  売上 1600万 利益380万←ここで2号店事件発生!!
4ヶ月目  売上 1700万 利益450万
5ヶ月目  売上 1650万 利益400万
6ヶ月目  売上 1600万 利益400万

いつまでたっても終わらないオープン景気。
     
なんと、このあと2年も続くことになります。
   
  
しかし、このお店の成功の裏に恐ろしい事件が起ころうとは夢にもおもっておりませんでした。

    

大事件発生!!!!大炎上

事件当日の深夜、私は、新店舗のオープン景気の真っ只中で、疲れ果てて寝ておりました。
  
そこへ、深夜3時あたりだったと思います。一本の電話が、、、、。
  
しかし、疲労しきっていた私は、その電話に出ませんでした。
  
その電話は何と!!!
  

2号店の火災による連絡で、店長からの「消防隊の最終突撃をするという許可」の電話だったのです!!!!

次の日、、、、
  
起きた私は、、、、
   
呆然としました、、、、
    

真っ黒に焼けた店内。消防隊の突撃による、すべての窓ガラスが割られ、玄関もぶち破られ天井もすべて剥がれ落ちた、、、、見るに堪えない光景が目の前に広がっていました。
    
「原因はなんですか?」
「放火ですか?」
   
消防隊員「原因は調査中ですが、火元は客席側で間違いないです。」
  
「え?客席には火などないはず、厨房側なら理解できますが、、、」
   
私は、店内を見渡し、何故か、レジ周りが特に損傷していること、特に、そのレジの上にあった、エアコンの室内機から、店中に火が回ったように感じました。
     
   

次の日、店長と、その奥さんがふたりで、私のところを訪ねてきました。
    
「この度は、大変なご迷惑をかけて申し訳ありませんでした。責任をとって辞めさせていただきます。」と店長は奥さんとふたりで土下座しました。
   
私の目に怒りと殺気が起こりました!!!
   
「おまえ!レジ横のキャンドル。消し忘れて、布かけただろうが!!!怒」
  
証拠はありません。がしかし、私はそう睨んでいました
   
「記憶にないのです。すみません。」
涙ながらに土下座する店長。
    
  
「とりあえず、辞表は受け取る。しかし、責任は別だ。事と次第では、損害を請求するから覚悟しとけ!」
   
と言い放ち、家に帰しました。
  
後に聞いた話ですが、その店長は、2号店を任されたのはいいが、新店舗の大成功に嫉妬し、やる気を失い、1ヶ月以上も前から、辞表を持ち歩いていたとのことだった。
 そんな精神状態であるから、ミスや事故がおこるんだよ、、、、、
   


✔火災による損失

・敷金没収 900万
・違約金 家賃1年間支払う 毎月 80万を12ヶ月 960万
・建設費用 900万
・リースその他解約金 1000万

なんと、火災による保険は内装は適用されず、0円
家主には保険が出たらしいのですが、一切こちらに回されず、、、
  
  
そして、よく考えて欲しい。
実は、上の敷金と、建設費用は、新店用の建築費用の融資から出したものであり、その穴埋めはまったくできてないことを。
   
その事が、今後の悲劇を生んでいくことをこの時にはまだ知りませんでした。

建築費用の支払い

事件後も、新店舗は相変わらずの大繁盛。
連日連夜、超満席。
  
しかし、私の心はだんだん腐っていきました。
   
新店舗の建築費用。
当初はの計画では、6000万円であり、融資も実行済みでしたが、度重なる、内装の変更や、思いがけない仕様変更などで 8000万円まで膨らんでいました。
   
最初の手付として、すでに融資済みの中から2000万円は支払い済みでしたが、残りの6000万が足りません。
   
新店舗の利益の中からなんとか、1000万を支払ったが、残りは5000万。
しかし、2号店の火災の損失や、2号店ののこりの家賃の支払いなどで、とてもではないが足らない。
   
「のこり、5000万は私が何とかする。なので、あとお店の運営をよろしくお願いします。」
  
と言い残し、私は、5000万の資金繰りに奔走することになったのです。
支払い期限は、引渡し後の半年にしていたので、のこり数ヶ月。
   
私の人生で、かつてない難関への挑戦でした。

自暴自棄と腐った心

「追加融資をお願いします!」
私は、ありとあらゆる金融機関に頭をさげ、お願いしました。
   
「大変申し訳ないが、それはできません。融資の条件を破ったのは、御社なのです。」
   
実は、2号店の出店費用は、新店舗の建築用の融資で、それを使うことは、約束違反、つまり御法度だったのです。
  
「すみません。知りませんでした。でもこのままでは、せっかく新店舗は繁盛しているのに、当社は倒れてしまいます!助けてください」
   
何度も頭をさげてお願いするが、メインバンクは、一切相手にしてくれません。
実は、私に融資してくれた、定年退職前の支店長は、それを問題にされ、すでに退職したあとだったのです。
   
メインバンクに見捨てられた企業に、融資する銀行はほとんどありません。
  
どれだけ頭をさげてお願いしようと、
「メインバンク」にいうのが筋!と相手にしてもらえません。
   
私の心が、どんどん腐っていきました。
  
人間不信に陥り、部屋に引きこもり、ネットゲームに逃げました。
   
毎日毎日、ネットゲーム、、、、完全な現実逃避。
  
5000万段取りできなければ、どうせ倒産だ、、、、、
   
家族も心配はしていましたが、事情が事情なのでそっとしといたほうがいいと思ったのか、何もいいませんでした。
   
刻一刻と「建築費用5000万の支払い期限」が迫ろうとしていました。
   
しかし、私の心は、自暴自棄になり、意識はすでに現実の世界にはいませんでした。
  
  
だが、このあととんでもない奇跡の出来事がおこるのであった!
 
まだまだ続きます。



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